原発事故以降350頭以上の家畜やペットを餓死から救い続けた松村。震災10年目からは放置された農地の再生に格闘する。多くの農家が耕作を諦め、太陽光発電会社に田畑を貸す中、独力で米作りを再開した。避難指示の解除から7年が過ぎても、町の人口はかつての7分の1ほど。帰還した住民の多くは高齢者だ。孤独な日々を過ごす帰還者に故郷の味を届けようと、松村は孤軍奮闘を続ける。困難に立ち向かい続ける男の信念を描く。