1月17日、阪神・淡路大震災の遺族が大切な人の記憶と向き合ってきた場がある。神戸市東遊園地の「慰霊と復興のモニュメント」。震災で命を奪われた人々の名前が刻まれている。ここに今も名前が増え続けている一角がある。「震災による死」と認定されていない被災者の遺族の希望を受け、亡き人の名前を刻んでいるのだ。なぜ今も名前を刻むのか。震災の爪痕の深さ、不条理な死を受け入れながら生きる遺族の知られざる思いに迫る。