迷宮入りの事件だけを扱う警視庁捜査一課二係。ここには未解決の事件が数多く眠っているが、解決するのは年に2~3件というお粗末な仕事ぶり。二係の刑事たちは日々、安穏に過ごしてきたのだ。ところがここに東大卒のキャリア、柴田(中谷美紀)が配属されてきてからというもの、何故か迷宮入り事件(警察内部では「ケイゾク」と呼ばれている)の相談者が増えつつあった。そして今日もまた、一人の男が二係に訪れた。橋本幸夫(桜金造)、13年前の「冷凍庫殺人事件」で殺人の容疑をかけられた男だ。 当時、倉庫会社の警備員であった橋本は、事件当日も警備の業務にあたっていた。いつも通り、午前3時に荷物の搬入立ち会いを済ませた後は、倉庫の鍵をかけ出入り口を監視。その後、午前6時に点検のため倉庫の鍵を開け、中に入った。するとそこにドライアイスの大きなかたまりと白い宗教衣を着せられた血まみれの死体があったのだという。扉を閉めた時には何もなかった所に、開けたら氷の祭壇と死体があった・・・殺されていたのは水谷倉庫社長の水谷雄一(でんでん)。橋本は死体の第一発見者として警察の執拗な取り調べを受け、長く容疑者として監視されていた。橋本は心臓の難しい手術を受けるに当たって「死ぬ前に自分の潔白を証明してほしい」と言うのだ。 翌日、柴田は真山(渡部驚郎)と共に死体発見場所の倉庫に出向く。が、柴田の失敗で二人はマイナス6度の冷凍庫に閉じこめられる羽目に・・・そして倉庫内にネズミの鳴き声のような音が響き始める・・・。