傍聴にハマったフリーターの北森夫は傍聴仲間の山野や美和と、最近男の被告が泣く裁判のパターンが多すぎると話す。「ムショはつらいから刑を軽くしてくれ」と泣くスーパーの万引き男、酒を飲んで大暴れし「金輪際酒は飲みましぇん!」と大泣きする男――そんな裁判にうんざりしていた北たちは、その日、その場にいた誰もが涙を流さずにいられない、ある裁判を傍聴することになる。