映画版のストーリーはドラマと同じく、原作漫画にほぼ忠実であるが、漫画では綱吉が死を迎えるところまでが描かれるのに対し、映画ではそこまでは描かれない。また、赤穂事件に関するエピソードは省かれている。 ラストは将軍後継を決めた綱吉が右衛門佐の元へ向かう道で吉保と会い、吉保は彼女の化粧を直したあと、綱吉の首に手を掛ける。綱吉は抵抗しないが、吉保は途中で殺害を諦めてしまう。綱吉は吉保に「苦労をかけた」と言い、吉保は綱吉が今までに見たことのない表情を見せたことに泣き崩れる。綱吉は一人、大奥へ続くお鈴廊下を走り抜け、打掛を脱ぎ捨てた婚礼衣装を思わせる姿で右衛門佐のもとへ向かう。その頃、秋本は机にもたれたまま動かない右衛門佐を発見し、そこへ現れる綱吉の笑顔のアップで映画はエンドロールに切り替わる。 この改変について、原作者のよしながと主演の堺は、原作では残酷な場面として描いたこのラストが、映画では肉体の軛(くびき)から解き放たれたハッピーエンドに変化しているといい、映画の2時間の枠での二人の話として「いいラスト」であると語っている。
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