純白のウエディングドレスの明子は祝福の声の中で、幸福の絶頂…、にいるように見えた。しかし控室でレイプまがいの乱暴さで明子を求める花婿の態度は、これから暗黒の生活が始まることを意味していた。涙を拭き身支度する明子。突然、二人の男が乱入して来た。銃を突きつけ逃亡するための車を運転しろという。二人の狂犬は冬彦と春夫。賭博場を襲い現金強奪に失敗し、春夫は膝を撃たれていた。恐怖のあまり、秋子の運転は道をはずれ川へ転落してしまうが、二人は秋子を責めようとはしなかった。駅の操車場に侵入した三人は、突然動き出した貨物列車に乗り逃亡を続ける。少しずつ秋子は二人に溶け込んでいった。ウエディング姿の花嫁と、狂犬二人の奇妙な逃亡旅の始まりだった。
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