まだ戦国の名残が残る、二代将軍・徳川秀忠の治世。幕府の隠密・青山凛ノ介は、北陸の府月藩に潜入していた。気性の激しい藩主・望月甲斐正が幕府への謀反を企てている疑惑があったのだ。そして、その証拠となる書状が筆頭家老・神谷眞三郎の元にあるという情報を掴んだ凛ノ介は、神谷が参列する祭りに出かける。そこで美しい娘・八重と出会う凛ノ介。二人は瞬間的に惹かれ合うが、八重は他ならぬ神谷の娘であった。さらに、隠密仲間の真咲一馬から、八重が不治の病で余命いくばくもないことを知らされる凛ノ介。心を乱しながらも隠密としての使命を全うしようとするが、自分が隠密であることを八重に知られてしまう。同じ頃、凛ノ介の正体を知った人物がもうひとりいた。八重との縁談が進んでいた府月藩士・寺脇甚八郎である。偏執的かつ残忍な性格のこの侍は八重に邪な恋心を抱いており、凛ノ介を挑発。ついに凛ノ介と甚八郎は、殿の前で武芸を競う「御前試合」に参加することになった。だが、その御前試合とは隠密たちを炙り出して公開処刑するため、藩主・甲斐正が企んだ死の宴であった。宿命を背負った剣士たちが集められていく。藩主と同じ性を持つ謎の傾奇者・望月八弥斗、二刀流の冷血漢・流狂四郎、赤目の異形侍・結城蔵人ら、あわせて8人。男たちの宿命が交差する中、八重への恋心を胸にした凛ノ介は何を選び、何を賭けるのか?必殺剣技・一竜剣鎌風が炸裂するとき、その答えは出る!
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