戦国の世が終わり江戸時代になってまもなく、戦はなくなったものの、職を失った侍も多く、富める者と貧しい者の格差が広がっていた。 幕政に不満を持つ軍学者・由井正雪は、その懐刀である雪斬り六人衆とともに謀反を起こすが、南町奉行の大岡越前守忠相(原嘉孝)、諸国を巡って情報収集をしていた松尾芭蕉(竹中直人)、側用人の柳沢吉保らによって押さえられる。 それから10年後、五代将軍徳川綱吉の時代。新吉原の茜楼で、遊女と若者が心中を起こした。 慌てる楼主の前にブン太こと紀伊国屋文左衛門(越岡裕貴)が現れて、素早くその後始末をする。 しかし、2人は実は死んだふりをしていただけ。ブン太は心中コーディネーターを名乗り 心中希望のカップルにひと芝居打たせていたのである。 詐欺師まがいではあるが、「人生の幕は自分でおろすな」をコンセプトにした人助けだ。 その台本を書いているのは、相棒のモン太こと近松門左衛門(工藤美桜)。 自分が書いた芝居で心中ブームが起こってしまい、追われるように大阪から江戸へやって来たのだった。 ブン太とモン太は、溜まり場であるどっぐかふぇ「いずもや」で、芸人・犬屋敷郎府(室龍太)などと交流を深めていたが、アルバイトに来たヤスベーこと堀部安兵衛(寺西拓人)が赤穂浪士で、吉良上野介義央(岸谷五朗)への仇討ちを目論んでいることを知る。 赤穂藩主・浅野内匠頭が江戸城で吉良への刃傷沙汰を起こし切腹を命じられ、お家取り潰しになったことは世間でも話題になっていた。 筆頭家老・大石内蔵助が止めても、寺坂吉右衛門(高田翔)をはじめ、仇討ちの気運は高まるばかり。 ついに赤穂浪士たちが江戸に集結した。そこでブン太は、モン太とともに一計を案じる。 心中と同じく芝居を打ち、誰の命も落とさせずに仇討ちを成功させようというのだ。 さて、討ち入り当日。計画通りにことは進み、ブン太とモン太の大仕事は終了。 しかし、安心したのも束の間、赤穂浪士は謀反人とされ追われる身になってしまう。 どうやらそこには10年前の由井正雪の事件がかかわっているようで、ブン太とモン太もその大きな 陰謀の渦に巻き込まれることに……。 さらには、その戦いの中で、思いもしなかったブン太の秘密が明らかになっていく。
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